merit and demeritインプラントのメリット・デメリット
インプラントの基礎知識
歯を失った時に機能を補う治療としてインプラント治療は優秀な治療方法です。
そのほかに、入れ歯やブリッジという選択肢もあります。
インプラントのメリット
・体に馴染みやすいチタンでできているので、金属アレルギーが心配な方にも安心
・歯根の役割を担うインプラント体が人工歯をしっかり固定するため、入れ歯やブリッジよりも安定してしっかり噛むことができます。
・歯肉が痩せづらく、健康的な口内環境を維持できます。
・人工歯がセラミックなどで作られるので見た目が美しく、口元を気にせず笑顔になれます。
・メインテナンスを定期的に受けることで長く使用できます
インプラントのデメリット
・顎骨の量や高さが充分でないと適用できない場合があります
・骨の移植や再生治療を場合は感染のリスクが高まります
・慢性的な疾患がある方は適用できない場合があります
・保険適用外なので自己負担が大きい
歯を失うことの危険性
1 臓器に負担がかかる・脳に影響が出る
歯が抜けると噛みづらくなり、食べ物が体の中で消化しづらくなります。そのため消化器官である胃や腸に負担がかかり、合併症を引き起こすことがあります。また、しっかり噛めなくなることで脳への刺激が行き渡らず、認知症などを進行させる危険があると考えられています。
2 コミュニケーションが減る
歯がなくなると口元に自信がなくなってしまい、人前で口を開けられなくなったり笑うのを控えたりしてしまいます。
表情が固くなるとコミュニケーションが円滑にできなくなってしまうこともあります。
3 歯並びが悪くなる
歯並びは、全ての歯が生えていることによってバランスが保たれているため、ひとつでも歯が抜けたままにしてしまうと、隣の歯が傾いたり、噛み合う歯が伸びてきたりして歯並びが悪くなっていきます
。
歯並びが悪いと虫歯や歯周病にかかりやすくなるほか、食べ物をしっかり噛めなくなって消化不良につながります。また、顎関節症や肩こりなどを引き起こすおそれがあります。歯並びの不正は全身の症状にも関係してくるため、注意が必要です。
インプラントができないケース
まずはカウンセリングでお口の状態や持病などについてお聞かせください。インプラントをご希望される場合も、健康状態によっては適応できないケースがあります。例えば糖尿病の方がそのままインプラント治療をしても安定しないことがあるため、糖尿病の管理状況を確認したうえで治療計画を立てていくことになります。この他にも健康管理について気になる点がございましたら、カウンセリングの際にご相談ください。
Differences between other treatments他の治療法とのちがい
歯を失った場合、機能を補う治療としてインプラントのほかに「入れ歯」「ブリッジ」があります。それぞれに特徴がありますので、当院では検査結果や患者さまのご要望から、より適切と考えられる治療方法を提案させていただきます。
インプラント/入れ歯/ブリッジの比較
インプラント平均寿命 10年以上 |
義歯・入れ歯平均寿命 4~5年以上 |
ブリッジ平均寿命 7~8年以上 |
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メリット | 自分の歯に近い形で噛める 人工歯に透明感があり見た目が美しい 残った天然歯を削らなくてよい 天然歯をより多く残せる |
治療期間が短い 保険診療であれば低価格で治療を受けられる 見た目が美し仕上がる材質がある |
治療期間が短い 保険診療であれば低価格で治療を受けられる 見た目が美しく仕上がる材質がある 噛むときの違和感が少ない |
デメリット | 治療期間が長くなる 外科的な手術を受けなければならない 自費診療となる 重い糖尿病など、疾患によってはインプラントを受けられないケースがある |
硬いものをしっかり噛めない 発音がしにくくなることがある 固定するための留め金が見えてしまう 食べ物が挟まりやすく、虫歯のリスクが高い |
固定源となる天然歯を削らなければならない 固定源となる天然歯へ大きな負担がかかる 食べ物が挟まりやすく、虫歯のリスクが高い |
To protect other healthy teeth健康な他の歯を守るために
1本の歯の欠損からはじまる「欠損ドミノ」の怖さ
歯はそれぞれ完全に独立して直立しているわけではありません。全ての歯が整然と並んでいるからこそバランスの取れた歯になります。1本の歯を失うと両隣の歯が傾いたりすることで、虫歯や歯周病の進行、歯並びの悪化を招きます。そうすると、まるでドミノ倒しのように歯が抜けてしまう危険性があることから「欠損ドミノ」と呼ばれています。インプラントは周りの歯に影響がなく、失われた歯の機能を補う治療として優れています。
インプラント/入れ歯/ブリッジの比較
歯を失った場合は、その機能を取り戻すために人工義歯を装着します。入れ歯やブリッジ、インプラントがあります。入れ歯やブリッジは保険診療がありますが、支台となる歯に大きな負担がかかったり、装着の際に健康な歯を削ったりする場合があるなど、デメリットもあります。
周囲の歯への負担で、複数の歯を失う
入れ歯やブリッジのデメリットとして、それを支える歯への負担が挙げられます。支台歯や鉤歯(こうし:入れ歯の留め金を掛ける歯)も歯周病になっている場合は、ダメージを受けることで症状がさらに悪化し、歯を失いかねません。「欠損ドミノ」はこのように拡大していくケースもあります。
さらに多くの歯を失う
歯が次々と失われると、上下で噛み合わない歯が出たり、歯が全てない状態になったりしてしまいます。歯が失われたところは刺激が伝わらなくなるため、歯を支えていた歯槽骨が弱まっていきます。
オーラルフレイル(口腔機能の衰え)と健康長寿の関係
お口は「健康の入り口」です。歯がほとんどなくなる状態にまでなると、食べ物をしっかり噛むことができません。また、入れ歯などの義歯を入れたとしても、密着感がないために硬いものが噛みづらくなり、柔らかいものしか食べられなくなることもあります。
それにより栄養が偏り、メタボリックシンドロームを誘発して脳卒中や動脈硬化などの全身症状へとつながるおそれもあります。大病のきっかけとなる以外にも、口腔機能の低下によって発音が悪くなってしまうことで、話すのが嫌になると人に会うのが億劫になって閉じこもりがちになり、運動量が低下します。
こうして、ますます全身の機能が衰えるという悪循環に陥ります。
健康な日常生活を過ごすためにも、オーラルフレイルに関心をもち予防していきましょう。
健康寿命を延ばそう!
「健康寿命」は、健康に日常生活を送ることができる期間を指します。長寿国と呼ばれる日本ですが、男女の平均寿命と健康寿命の差は、女性が約12年、男性が約9年になるとされており、人生最後の約10年は寝たきりなどになり、健康でない状態で過ごしている実態が伺えます。
平均寿命に比べて短くなっている健康寿命は、噛み合わせとの深い関係があると言われています。
歯の欠損などにより噛み合わせが悪くなると、健康寿命を縮めてしまう可能性があるということになります。歯を次々と失ってしまう「欠損ドミノ」を防ぎ、一生涯健康な生活を送り続けられるよう、普段から検診を受けていただきたいと思います。
Introducing a reliable implant manufacturer信頼のインプラントメーカーを導入
当院で採用している「ストローマン」は高品質で世界的有名メーカーのインプラントシステムです。
世界70ヵ国以上で導入
ストローマンインプラントは、世界で70ヵ国以上、500万人以上の患者さまが受けている、世界シェアトップクラスのインプラントです。使用されたインプラントの数は1,300万以上と、高い実績を誇ります。
結合しやすい
当院では、インプラントが埋入した骨に無理なく結合する点を特に重視し、親水性が高いSLActive Roxolidという製品を使用しています。手術後の血液をしっかり引き付けるので、結合するまでの期間を短縮できます。
科学的根拠(エビデンス)に基づいたインプラント
ストローマンインプラントは製品特性や安全性について、豊富な科学的根拠(エビデンス)を得ています。長期的に安全にお使いいただけるインプラントとして、世界的に高く評価されています。
長期的な臨床研究による裏付けがある
インプラントメーカーは世界に100以上もありますが、新参入が多いこともあり、安価でも臨床研究が進んでいないインプラントが多く存在しています。ストローマンインプラントは歴史があるメーカーで、治療後5年および10年の豊富な臨床データにより、安全性が裏付けされています。
Treatment flow治療の流れ
インプラント(人工歯根)を顎の骨に埋め込むインプラント治療では、外科的な手術を必要とすることもあり、その治療内容に不安を抱かれている患者さまも多いようです。当院では、患者さまのご不安をできる限り軽減し、安心して治療を受けていただけるよう努めております。
インプラント治療の他にも、歯を失ってしまった患者さまのご状況に応じたさまざまな治療法がありますが、ここでは当院で行っている一般的なインプラント治療について、その流れをご説明します。
01
カウンセリング
インプラント治療をご希望の患者さまから、まずはしっかりとお話をお聞きし、その上で治療の概要や治療の条件、リスクに関するご説明などをさせていただきます。カウンセリングは無料で承っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
02
精密検査
歯科用CTなどを使用した精密検査を行い、歯や顎の骨の量、歯周組織の状態や神経、血管の位置などを正確に把握できるよう検査します。
03
治療計画のご提案
精密検査の結果をもとに、歯科医師の診断結果をご説明しながら治療計画をご提案させていただきます。インプラント治療が患者さまに適した治療法であると判断し、さらに患者さまが治療計画に納得されてから、治療開始となります。
04
クリーニング・初期治療
インプラント治療に入る前に、口腔内のクリーニング、虫歯・歯周病などの初期治療を行います。歯や歯肉の汚れ・歯石を除去(クリーニング)し、虫歯や歯周病があれば、優先して治療を行い、お口の状態を回復させます。
05
インプラント埋入手術
人工歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込むために歯肉を切開して、顎の骨を露出させ、インプラントを埋入する外科手術を行います。通常は局所麻酔で行いますが、痛みに対して恐怖心がある方などは、麻酔専門医による静脈内鎮静法も併用する治療も可能です。手術は短時間で終わりますので、入院の必要はありません。
06
人工歯装着
顎の骨がインプラントとしっかり結合したことが確認できたら、人工歯を装着します。インプラントの種類によっては、インプラントと人工歯との間に連結部を取り付ける場合もあります。
※インプラントと顎の骨が結合するまでの期間には個人差があり、3~6ヶ月が目安です。
07
メンテナンス
インプラント治療後は、「インプラント周囲炎」という歯周病に似た病気が起こりやすくなります。インプラント周囲炎が進行するとインプラントの脱落につながる場合がありますので、メンテナンスのため、定期的にご来院ください。
maintenanceメインテナンス
インプラントは天然歯と同じように周囲の歯肉が炎症を起こすことがあり、進行するとインプラントが抜け落ちてしまうおそれがあります。インプラント周囲炎の予防のために、またインプラントを長くご使用いただくためにも、毎日の歯磨きはもちろんのこと、定期検診で歯科医師、または歯科衛生士によるクリーニングや、口腔ケアの指導を受けていただく必要があります。
当院では歯科衛生士が20名ほど在籍しており、患者さまのインプラント管理を万全にサポートします。また、患者さまのお悩みや疑問を伺うため積極的にコミュニケーションを取っています。
インプラント周囲炎とは
人工歯であるインプラントは虫歯になりませんが、歯磨きをしなくてもいいということではありません。インプラントの周囲には天然歯と同じように歯垢が付着し、歯周病と同じような症状を引き起こします。これをインプラント周囲炎といい、症状が進行するとインプラントを支えている骨が吸収されて、最悪の場合はインプラントが抜け落ちてしまいます。
インプラントの周囲組織は血流が少なく、天然歯に比べて3倍ほど歯周病の症状になりやすいと考えられています。また、インプラント周囲炎にかかっても人工歯の動揺が少ないので、自覚症状が出たときには症状が重くなっているケースがあります。
歯科医院でのプロケア
インプラントのメインテナンスの目安として、に2~3ヵ月に1回、定期検診を受けていただきたいと思います。
インプラント周囲炎などのトラブルは、自覚症状が起きてからでは治療が難しくなったり、治療期間が長くなってしまいます。また、進行が進んでしまうとインプラントが抜け落ちたりする場合があります。
歯科医院でのプロケアは、歯垢などの汚れを取り除き、インプラントを少しでも長くお使いいただけるようサポートします。
プラークコントロール
プラークコントロールは、歯垢(プラーク)を増やさないようにすることを指します。歯だけでなく歯肉などに付着する歯垢は細菌の塊で、これがインプラント周囲炎や歯周病の原因となります。毎日の歯磨きで適切に除去しつつ、定期検診で落としきれなかった歯石や歯垢の磨き残しをクリーニングし、丁寧な歯磨き指導でより効果的な磨き方をお伝えします。
歯石除去
歯石は歯垢が石灰化して硬くなったもので、ご自身での歯磨きでは除去することができません。歯科医院で専用の器具を使用し、目視では確認できないような位置にある歯石まで取り除きます。
PMTC
歯科医師、または歯科衛生士によるクリーニングです。ブラシの付いた器具や柔らかいゴムチップなどで歯を優しく磨きます。クリーニング後は歯がツルツルになるので、普段の歯磨き以上に清潔になったことが実感できます。美容室に行く感覚でケアを受けていただけると嬉しいです。
クリーニングのプロ!20名以上の歯科衛生士スタッフが在籍
当院では20名以上の歯科衛生士が患者さまのお口の健康維持をサポートいたします。
患者さまとのコミュニケーションを第一に、安心して気軽に通院していただけるよう精一杯お手伝いをさせていただきます。お口周りで不安に思うことがあれば、何でも質問してください。